科学から逃げるな
科学から逃げるな。これは自分に対しても思うことだ。
大学ではさまざまな施策が実施されるが、それが科学的な根拠に基づいて実施されているかというと疑問符がつく。こう思うからこうだとか、他大学でやっているからとか、効果がありそうだからなどなど。
ただ、本当に期待した効果があるのだろうか。疑ってかかる必要はある。
先日、ある会で他の大学職員の発表を聞く機会があった。確かに面白い取り組みで、効果もある事例だった。しかし、さまざまな要因で効果が出ていると考えられるという結論で、科学的な根拠の不足を感じた。効果はあることはあるというのはわかるのだが、果たしてそれがどういった要因なのか、もう少し科学的な根拠に踏み込んで話をしてもいいのではないかと思った。それがその大学特有の要因であったりする場合もあり、他大学でも再現可能性があるのか等。
また、同様の取組みを他大学にも広げるようなことをしてはどうかとの話をしてみたが、自分は教員じゃないからそこまではしないという話だった。教員から突っ込まれるから…と。
これは分からなくもないのだが、大学は教育、研究の場である。職員だからといって科学から逃げるべきではない(心の中では逃げてんじゃねーよと毒づいた)。
自分自身も統計的な知識や考え方が身に付いているわけではないし、大きな知識不足を感じている。だからと言ってそこから逃げるべきではない。
エビデンスが重要視され過ぎることには危機感を持つが、一定程度エビデンスは重要視すべきだと思っている。
今やっていることは本当に効果がありますか?
盲目的に効果があると思っていませんか?
根拠があったとしてもそれは恣意的に導いた結果ではありませんか?
一部の人のみの利益になっていませんか?
疑うばかりではいけないけれど、本当にそうかな?と疑ってみることは大事だと思う。