役に立つこと
大学等の教育・研究機関は補助金等が投入されていることもあり、世の中の役に立つ成果が求められやすい。准公的機関、准公共財のような側面から、そうしたことも致し方ない部分はある。
学内である教員と話をしていた際の話。
成果が出そうだとか、世の中の役に立つとか、稼げそうとか、そういったことを否定はしない。けれども、そういうのは論理の飛躍がそんなに必要ない。安易に考えつくもので、発展する人工知能なんかに任せておけばいい。
大学、もっというと人は、面白そう、やってみたい、知りたい。そんなことをもっと大事にすべきで、そういった人の根幹にある欲求の方が研究は続けられるし、思いがけないものから思いがけないものが出てきたりする。そういう面白いことをやりたいし、そういう姿を学生や未来の研究者には見せたいよね、と。
余裕というか余白というか、上手く言葉にはできないけれど、そういうものが世の中からなくなってきている気がする。
成果は大事だ。しかし、そういう余裕や余白も人として持っていたい。