人材養成の目的
タイトルについて、少々気になったので。
各大学、各学部・学科で人材養成の目的が定められている。この人材養成の目的がチグハグに感じるのは気のせいだろうか。
例えば私とは全く関係の無い京都大学を例にとってみる。なぜ京都大学かというと、単に「人材養成の目的」で検索した中で一番最初に出てくる国立大学だったから。
ーー以下引用ーー
教育研究・人材養成の目的
I 教育研究の目的
本研究科及び学部は、自由の学風を重んじる本学の基本理念を踏まえながら、世代を超えた生命の持続、安全で高品質な食料の確保、環境劣化の抑制と劣化した環境の修復など、人類が直面している困難な課題の解決に取り組み、本学が目指す地球社会の調和ある共存に貢献することを教育研究の目的とする。
II 人材養成の目的
上記目的の下、本研究科及び学部は、次のような人材を養成する。
学部
農学及びそれに関連する学識と高い倫理性を身につけ、かつ、以下のような能力を備えた社会人
人類が直面する課題に対して、幅広い視野から科学的解決法を構想できる。
農林水産業及び食品・生命科学関連産業の意義と重要性を理解し、その発展に寄与できる。
生命・食料・環境に関わる世界水準の自然科学・社会科学研究が理解できる。
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一般的に○○の目的とすると、その目的とは?といった内容が書かれているものかと思う。しかし、大学の人材養成の目的は、育てるべき(育てたい)人材像が書かれているものがほとんどである。目的ってめざすものやそのねらいを言うんじゃないかなと思うのだが、どうなんだろうか。
人材養成の目的とするのであれば、○○のような人材を養成し、そうした人材を社会に輩出することで社会に貢献することを目的とする。のような書き方の方が私としてはしっくりくるんだが。
私の認識が正しくないのかもしれないが、私の認識が正しいとすれば、こうした芯や核になるべき部分で、言葉の使い方が乱れている、あいまいになっているというのは非常に残念であるし、高等教育機関としてもどうなのかなと思うわけです。
私の認識がおかしいんだろうか。