原因と結果の経済学(NHKの番組オイコノミアより)
NHKで放送されているオイコノミアをたまに見る。
今回見たのは「原因と結果の経済学」
とても面白かったので紹介したい。
因果推論(因果関係があるかどうか)、見せかけの相関(相関が無いにもかかわらず、相関があるように見えること 例 体力があれば勉強もできる)など、経済用語が満載だった。
因果関係があるかどうかのチェックポイントは
①まったくの偶然
②第3の要因
③逆の因果関係
ということ。3つのチェックから、因果関係があるかどうかを疑うこと。
また、人が因果関係があるとつい思ってしまうのは
・ヒューリスティックバイアス
(自分の経験や体験で見誤る。自分の周りの情報だけで判断)
・チェリー・ピッキング
(情報の中から、つい自分に都合の良いものを選ぶ)
があるからだという。
具体的には、受動喫煙の法律、育休の延長が例として挙げられ、政策においては、科学的根拠に基づいて、政策判断しなければならないということだった。反事実(それをしなかった場合)を想像し、原因は本当にそれなのか、検証する必要がある。
チェリー・ピッキングは、非常によくわかる。自分にとって都合の良い情報をついつい持ってきてしまうというのはあるものだ。自分の正しさを証明するため、自分の論理を補填するため。そこに終始するのではなく、本当に正しいかどうか、冷静に判断する必要があるなと思った。
以前IRについてブログで触れた機会があるが、大学がとる政策や方針についても、こうした因果関係があるかどうかは議論する必要がある。主観や思い込み、そういった自分のバイアスや通説から判断してしまうことはあるものだ。大学だからこそ、こうした科学的な検証を使って政策判断をしてほしいなと思う。