日々綴(とある私立大学職員)

思うことを書いていこうと思います。主として大学関連の話題。ただし、それ以外も(とある私立大学職員)

給付型奨学金について

 しばらくぶりのブログ更新。

 結局人事異動がなく、ショックを受けていたのです。権限も責任もなく、ただ上の指示どおりに仕事をするという、変えようにも変えられない不自由を抱えております。

 それはさておき下記の記事を拝読。

netallica.yahoo.co.jp

 

 記事にもあるように、検討されていた給付型奨学金の創設が見送られる模様。

 実際私も以前のブログで記載したように、給付型の奨学金より優先すべきところがあると思っているので、その優先事項に支出してもらえればなんの文句もない。しかし、残念ながら必要経費を理由に導入が見送られただけのようなので、残念である。

 

 上記の記事では、大学進学ができる人というのはそれなりに恵まれた人であるということ、給付型の奨学金が更なる格差を生む可能性があること、学業成績や人物評価は元々恵まれた人の方が高い傾向にあることなどが触れられており、非常に整理されまとめられた記事であった。

 

 社会的にはどれだけ家庭の経済状況に左右されずに"平等"な教育の機会を与えられるかが大事であろうと思う。

 

 一方で、大学として支援すべきは何なのかということは考える必要がある。特待生は成績を基にしている。給付型奨学金は財政状況等を加味するのと共に、ある一定程度の成績を求めている。優秀な成績を修められる人は、恵まれた環境である場合が多いこと、そして一定程度の成績を修められない状況にある学生こそが、本来は支援すべき対象なのかもしれないこと、これを忘れてはならない。

 親から勘当されていて、自分で生計を立てていたりなど、様々なケースがあってなかなか対処はしづらいが、まずは家計の状況に応じてというのも一案かもしれない。もちろんこれにも抜け道等があろうから、手はうちづらいものではあるが・・・。